中小企業診断士は経営コンサルタントとして唯一、国から認められた国家資格です。
国家資格ですので、それなりの努力(勉強)は必要ですが、努力するだけのメリットがあるのか?
について紹介したいと思います。
平成24年に診断士試験に合格してから、実務補習の5日間コースを3回受講、登録してから5年が経過しました(更新が無事できて、ホッとしています)。

今回は、これから中小企業診断士を目指す方のために、この5年間でわかった、中小企業診断士を取得するメリットと肌で感じた生の感想を紹介します。
目次
中小企業診断士は意味あるの?資格取得するメリットは3つ

中小企業診断士を取得するメリットは3つあります。
具体的には、
- 経営に関する知識が確実に身につく(人生で無駄にはならない)
- 仕事の考え方・見方・感じ方が大きく変わる
- 出世・昇進・年収に好影響で、外からの評価もアップ
です。
1.経営に関する知識が確実に身につく(人生で無駄にはならない)
これは当たり前といえば、当たり前のメリットですね。
診断士は国家試験ですので、中途半端な知識では合格できません。そのため、経営に関する勉強をかなりすることになるので、知識量と幅は確実に増えます。
この何が良いかと言いますと、人生の中で多くの割合を占めるのは仕事です。仕事の種類としては、サラリーマンもあれば、独立して経営者として商売することもあるでしょう。
いずれにおいても、経営の知識は大変役に立ちます。経営学は生きた学問と言われ、企業の成功事例等が学問になっていきます。
診断士では経営に関する幅広い分野を学べますし、企業の成功事例や経営理論の根本を理解できるので、取得しておいて損なしの資格だと思います。

2.仕事の考え方・見方・感じ方が大きく変わる
これは、合格後に肌で実感できるメリットです。
中小企業診断士の合格レベルになると、自然と仕事に対する考え方や見方・感じ方が、よりアカデミックに、また、ロジカルに変化していきます。
時には、「上司が矛盾していることを言っているな!」とか「会社の方針がおかしいぞ!」とイライラすることもあるかもしれません。
しかし、診断士を取得すると、仕事や業務1つ1つに対して、鳥の目虫の目で見る力が身につきます。
仕事の生産性向上はもちろん、より良いサービスや企画立案ができるようになります。同時に、仕事上のお客さんに対してもより高度な提案をできるようになります。
中小企業診断士は経営に関する知識だけでなく、読解力や論理的思考能力、コミュニケーション力を養うことができるので、人生においては持っていて損なしのスキルを習得できますね。

3.出世・昇進・年収に好影響で、外からの評価もアップ
私が以前いた会社では、資格を取得すれば資格手当として月1万5千円が支給されました。また、試験合格時には「合格お祝い金」として一時金の15万円が支給されました。
手当が支給される会社はそれだけで月収アップです(この時代、月に1万5千円一気に昇給する事例は珍しいですよね)。
手当支給がない会社であっても、これまでメリットで説明してきた内容から、会社からの評価は確実にあがります。
考え方の変化や頼りになる人材として会社から必要とされる人間になれますし、他の社員よりも「資格がある」というだけで少しだけ優越感にひたれます(根本は、診断士を取得してその知識をどう生かしていくかですが)。
また、名刺などに中小企業診断士を明記すると、他の士業や会社役員から一目置かれるようになります。
つまり、内から外からの評価がそれぞれアップしますので、取得することで後悔することは全くと言っていいほどないですね。
中小企業診断士の資格取得でデメリットはないの?

中小企業診断士の資格取得はメリットばかりかというと、正直、そんなことはないです。
主なデメリットとしては、以下の2つ。
- 知識の幅が広いが故、勉強方法を間違えると大変な目に遭う
- 独占業務がないので、資格があるからといって安住できない
順番に説明していきたいと思います。
1.知識の幅が広いが故、勉強方法を間違えると大変な目に遭う
中小企業診断士の試験は、非常に幅が広く出題されます。一次試験だけでも7科目あり、「本当に7科目も合格できるの?」と最初は不安になることもあるでしょう。
しかし、勉強してみて思ったことは、
1科目1科目の勉強量はそこまで多くない!!
そのため、深く深く勉強をし過ぎてしまうと合格までに時間がかかってしまうリスクがあります。
そのため、診断士に合格するためには、勉強法が非常に大事と言えます。
2.独占業務がないので、資格があるからといって安住できない
中小企業診断士は名称独占資格で、税理士や社労士のように独占的な業務はありません。
かつ、試験勉強で学ぶ知識も幅は広いですが、決して深いとは言えません。そのため、資格取得後に、ある分野でエキスパートになりたいと思えば、プラスアルファの勉強は当然必要になります。
例えば、人財関連のエキスパートになりたいとか、WebやIT系のエキスパートになりたいなど思えば、より深く勉強する必要がありますよね。
そのため、「資格がある=仕事がある」、という等式は当てはまりません。
ただ、中小企業の経営計画の策定などは合格後でも実務補習を通じて学ぶことができるので、世間一般的な経営コンサルという分野であれば、合格後も資格を存分に生かせると思います。
※注意:経営計画の策定等は診断士であればできて当然のスキルです!
中小企業診断士のデメリットはメリットに変えられる!

現場の状況をお伝えしますと、税理士や社労士は独占業務があるとは言え、営業をしないとなかなかクライアントをゲットできないのが事実です。
またその数(資格取得者数)も多いのも、独占業務があれどレッドオーシャンになっています。
独全業務があるからが故、仕事領域が限られてしまうデメリットかもしれません。
一方、中小企業診断士は独占業務がないので、安住はできませんが、良い意味で「仕事内容は自由で何でもできる」という特徴があります。
要は、独占業務がないのはデメリットでありつつ、専門分野を構築してしまえば「診断士+専門スキル」で中小企業から頼りにされる存在になることが可能です。
診断士は十人十色で、経営的知識を持ちつつ、自らの今までの経験を生かしたり、企業内で活躍したり、やりたいことができるので仕事領域は無限大です。
そのため、「中小企業診断士を取得して何がしたいか?」を考えることが大事ですね。
繰り返しになりますが、企業内診断士として会社運営の変革をしても良いですし、独立して専門家として活躍するのも良いです。
つまり、診断士は「何でもできる」、「活躍の幅は無限大」という可能性があるので、非常に面白い資格であると言えますね。
ぜひ、取得されることをオススメします。以下では、2年で診断士試験を突破した私の実体験に基づき、中小企業診断士の最短合格法を伝授しています。
診断士の資格取得に向けて、一歩踏み出しましょう!同じ診断士として、どこかで会える日を楽しみにしています。
中小企業診断士のメリット、まとめ
最後にメリットをまとめておきます。
- 経営に関する知識が確実に身につく(人生で無駄にならない)
- 仕事の考え方・見方・感じ方が大きく変わる
- 出世・昇進・年収に好影響で、外からの評価もアップ
診断士の活躍領域は無限大だと思いますので、ぜひ、診断士を取得して「どんな自分になりたいのか」を考えてみてくださいね。
でもまずは、勉強を少しでも早くスタートさせて、少しでも早く合格することが大事ですね。