中小企業診断士の一次試験は7科目あります。
7科目もあり、独学者では決まったカリキュラムがないので、どの科目から勉強したら良いか悩みますよね。
また、7科目の量を満遍なくこなし、できれば高得点を狙って確実に合格したい・・なんて考えることもあると思います。
そこでこの記事では、中小企業診断士の独学者向けに、一次試験7科目のベストな勉強順と試験で目指すべき合格点、その合格点を獲得するための勉強法についてご紹介します。
ご紹介する勉強法や勉強順を守りつつ着実に勉強の歩を進めていけば、忙しく働くサラリーマンであっても1年~2年以内の最短合格という夢が叶います。
それでは、順番に見ていきましょう。
目次
独学者はまず理解しよう!中小企業診断士の一次試験科目の特性
まずは、一次試験科目の特性を押さえておきましょう。
科目 | 理解or暗記 | 難易度 |
経済学・経済政策 | 理解&暗記 | |
財務・会計 | 理解 | |
企業経営理論 | 理解&暗記 | |
運営管理(オペレーション・マネジメント) | 理解&暗記 | |
経営法務 | 暗記 | |
経営情報システム | 暗記 | |
中小企業経営・中小企業政策 | 暗記 |
上表のように、中小企業診断士の一次試験科目は暗記中心の科目、理解中心の科目、バランス型(理解&暗記型)の3つに大別されます。
また、難易度は試験年度によっても異なりますが、試験年度によって難易度が大きく変動しやすい科目を中心に難易度を高めに設定しています。
試験年度によっては得点調整をされるような爆弾科目がひそんでいる可能性があります。爆弾科目はほとんどの受験生が厳しい得点になります。
足切りラインである40点を割る受験生が多ければ、得点調整されることになります。そのため、爆弾科目の出現頻度が高い「経済学・経済政策」、「経営法務」の難易度が高くなっています。
しかし、合格するために必要な勉強をすれば足切りを免れる実力がつきますのでご安心ください。
中小企業診断士の一次試験科目の勉強順は?
では次に、中小企業診断士の一次試験の7科目をどんな順番で学習していけば良いか、ベストな勉強順をご紹介します。
- 企業経営理論
- 財務・会計
- 運営管理(オペレーション・マネジメント)
- 経済学・経済政策
- 経営情報システム
- 経営法務
- 中小企業経営・中小企業政策
勉強順としては、理解型の科目を先に勉強すべきです。暗記型を先に勉強しても人間なので忘れてしまいます。「まずは理解する」を念頭において、勉強をスタートさせましょう。
また、「企業経営理論」は診断士として基本となる科目です。各科目の土台にもなりますので、一番始めに勉強すべき科目です。
さらに、「企業経営理論」は中小企業診断士合格を志す方にとっては勉強したいことを学べる非常に面白い科目だと思います。
そのため、勉強のモチベーションを維持するという目的からも、企業経営理論を真っ先に勉強すべきですね。
勉強順の最後にすべき科目は、「中小企業経営・中小企業政策」です。「中小企業経営」では、中小企業庁が公表している中小企業白書の細かい知識を学ぶ必要があり、過去問を使えないので独学者には大変な科目です。
また、「中小企業政策」の分野でも法改正や制度改正により、制度内容がマイナーチェンジされている可能性がありますので、知らずに過去問を解いていくのは危険です。
「中小企業経営・中小企業政策」は暗記100%の科目であるため、記憶が忘却の彼方という状態をさけるために勉強順としては最後にして、頭に知識が残っている状態で試験に臨むべきでしょう。

中小企業診断士の一次試験科目の現実的は合格点(平均点)と独学者が目指すべき科目別点数とは?
(一社)中小企業診断協会では、科目別の平均点や合格者の平均点を公開していません。そのため、詳細は不明ですが、ギリギリで合格している受験生が大半だと思います。
しかし、ギリギリの点数であっても合格は合格なのでコスパは最も良いです。つまり、勉強量にも勉強時間にもムダはありません。
つまり、700点満点で合格できる人は天才であって、ほとんどの一般人は6割ギリギリのラインである420点~450点で合格されています。
皆さんも、600点やら700点を目指して勉強をするのではなく、合格するための勉強をすべきです。ただ、点数の取りやすい科目、そうでない科目もありますので、各科目で目指すべき目安の点数を示しておきます。
過去問を解くうえでの基準にしてください。
科目 | 目安点数 |
経済学・経済政策 | 48点~64点 |
財務・会計 | 68点~76点 |
企業経営理論 | 55点~65点 |
運営管理(オペレーション・マネジメント) | 70点~80点 |
経営法務 | 64点~76点 |
経営情報システム | 52点~64点 |
中小企業経営・中小企業政策 | 65点~75点 |
上表では、すべての科目で最低点であっても422点で合格できるような目安にしてあります。
受験生によっては得意不得意な科目があるかもしれませんが、現実的にはこのような点数配分で合格されている方が多いです。
爆弾科目でなければ、「財務・会計」と「運営管理(オペレーション・マネジメント)」が点数を稼ぎやすい科目です。
また、覚える知識は細かくて大変ですが、暗記してしまえば「中小企業経営・中小企業政策」でも点数を稼ぎやすい傾向にあります。
独学者は中小企業診断士の一次試験に最短合格するための勉強法を知ろう!
これまで、一次試験の科目について勉強順や現実的な合格点、目指すべき点数などをご紹介してきました。
大事なので繰り返しになりますが、すべての科目において、100点を目指してはNGです。100点を目指すための勉強では、勉強時間が何時間あっても足りません。
特に、忙しく働いているサラリーマンではなおさらです。間違えた勉強法ですと、1年や2年での合格はもとより、5年~10年かかっても合格できないという現実になってしまいます。
中小企業診断士試験は、勉強法を間違えずしっかりと勉強をすれば、誰でも1年~2年の最短合格が可能な試験です。
また、得意不得意な科目がある中でも確実に正答すべき問題を落とさなければ、すでに紹介した各科目の目安点数を獲得できるようになります。
独学者が中小企業診断士の一次試験を最短で合格するための勉強法については、こちらで詳しく紹介していますので、ぜひチェックしてみてください。

まとめ:中小企業診断士の独学者は勉強順を間違えず、正しい勉強法を実践しよう!
最後にまとめとして、中小企業診断士の一次試験科目の勉強順について、おさらいしておきましょう。
- 企業経営理論
- 財務・会計
- 運営管理(オペレーション・マネジメント)
- 経済学・経済政策
- 経営情報システム
- 経営法務
- 中小企業経営・中小企業政策
この勉強順はできれば遵守していただきたいですが、特定科目をずっと勉強していると飽きてしまう場合もあります。
その点、中小企業診断士は7科目あり、理解型科目と暗記型科目など科目ごとの特性が異なりますので、勉強に飽きることは少ないと思います。
ときには違う科目を勉強することで、勉強を継続させていくことが最も重要です。